マルウェア

カテゴリ: 脅威と攻撃手法

マルウェア(Malware)とは、「悪意のある(Malicious)」と「ソフトウェア(Software)」を組み合わせた造語で、コンピュータやネットワークに害を及ぼす不正なプログラムの総称です。サイバー攻撃の基盤となる技術であり、その種類と手口は年々高度化しています。

マルウェアの種類

ウイルス(Virus)

他のプログラムに寄生して自己増殖するマルウェアです。感染したファイルが実行されると活動を開始し、他のファイルにも感染を広げます。最も古典的なマルウェアの形態です。

ワーム(Worm)

ウイルスと異なり、単独で動作し、ネットワークを通じて自動的に拡散するマルウェアです。2003年のSQL Slammerや2017年のWannaCryなど、世界的に大きな被害をもたらした事例があります。

トロイの木馬(Trojan Horse)

有用なソフトウェアを装って侵入し、バックドアの設置や情報の窃取を行うマルウェアです。ユーザーが自らインストールしてしまうことが多く、気づかれにくい特徴があります。

スパイウェア(Spyware)

ユーザーの行動を監視し、個人情報やパスワード、閲覧履歴などを窃取するマルウェアです。キーロガー(キー入力の記録)もこのカテゴリに含まれます。

アドウェア(Adware)

不要な広告を強制的に表示するマルウェアです。直接的な被害は少ないものの、ユーザー体験を損ない、他のマルウェアへの感染経路となることがあります。

ルートキット(Rootkit)

システムの深部(カーネルレベル)に潜伏し、自身の存在を隠蔽するマルウェアです。検出が非常に困難で、長期間にわたって潜伏することがあります。

感染経路

  • メールの添付ファイル:最も一般的な感染経路。マクロ付きOfficeファイルや偽装された実行ファイル
  • 不正なWebサイト:ドライブバイダウンロード攻撃による自動感染
  • USBメモリなどの外部デバイス:物理的な接続による感染
  • ソフトウェアの脆弱性:パッチ未適用のシステムへの攻撃
  • サプライチェーン攻撃:正規のソフトウェア更新に紛れ込ませる

被害と影響

マルウェアに感染すると、データの破壊、機密情報の窃取、システムの乗っ取り、他のコンピュータへの攻撃の踏み台にされるなど、深刻な被害が発生します。企業においては、業務停止、信用失墜、法的責任などの二次被害も大きな問題となります。

対策

  • アンチウイルス/EDRの導入:既知・未知のマルウェアを検知・駆除
  • OSやアプリケーションの最新化:脆弱性を修正するパッチの速やかな適用
  • 不審なファイルを開かない:メール添付ファイルやダウンロードファイルへの注意
  • ネットワーク分離:感染拡大の防止
  • バックアップ:被害からの復旧手段の確保