ITmedia NEWSのセキュリティ特集ページでは、サイバーセキュリティの最新動向が継続的に配信されています。侵入前提の防御思想の見直しや、FeliCa脆弱性をめぐる報道が中心となっています。
ゼロトラストアプローチの再評価
従来の境界防御型セキュリティから、ゼロトラストアプローチへの移行が加速しています。「信頼せず、常に検証する」という原則に基づき、ネットワーク境界だけでなく、個々のリソースへのアクセス制御が重要視されています。
官民挙げたセキュリティ対策
企業・官公庁におけるセキュリティ対策も強化されています。ランサムウェア被害的増加を受け、バックアップ体制やインシデント対応プロセスの整備が急務となっています。
AI時代のセキュリティ課題
AI技術を悪用した攻撃が増加傾向にあり、検知・対応の困難さが増しています。AIセキュリティ技術の重要性は高まっており、サイバーセキュリティ市場の拡大が期待されています。
報道で目にする脅威情報を自社の点検に変える
セキュリティ関連の報道は日々更新されますが、記事を読んで終わってしまうと組織の守りは変わりません。有効なのは、報じられた事象に対して「自社で同じことが起きたらどうなるか」を短時間で確認する習慣を持つことです。該当する製品を使っているか、同じ経路が自社にも存在するか、影響を受ける業務は何かという三点を確認するだけでも、対応の要否が判断できます。
この確認を担当者の善意に任せると、忙しい時期に途切れてしまいます。週に一度など頻度を決めて、確認する担当と報告する先をあらかじめ定めておくと運用が安定します。情報の量に圧倒されないためにも、追いかける情報源を絞り込み、確認の手順を型として決めておくことが現実的です。確認の記録を残しておけば、経営層への報告資料としても活用できます。
ゼロトラストへの移行で見落とされやすい落とし穴
境界に頼らない考え方への移行は方向性として妥当ですが、既存の仕組みを一度に入れ替えられる組織はほとんどありません。実際には、従来の仕組みと新しい仕組みが並存する期間が長く続きます。この移行期こそ注意が必要で、両者のつなぎ目に例外的な設定が残り、そこが弱点になるという事態が起こりがちです。移行計画には、例外をいつ解消するかという期限も含めておきたいところです。
また、検証を厳格にするほど利用者の手間は増えます。手間が過大になると、現場は回避策を編み出してしまい、かえって統制が効かなくなります。守りの強さと業務の進めやすさは天秤の関係にあるため、どこまでの不便を許容するのかを業務部門と合意したうえで設計することが、定着する仕組みをつくる条件になります。移行の各段階で、利用者から使い勝手の声を集める仕組みも用意しておきたいところです。